東海道新幹線の大井車両基地へと向かう回送線にある京浜運河橋りょうは、東京都港区田町付近より品川区、大田区、川崎市を経て横浜市鶴見区大黒埠頭まで続く運河に架かる橋りょうです。桁形式は、1連目は上路ボックスガーダー(L=40.0m)、2連目から3連目までは上路直弦ワーレントラス(L=61.8m)、4連目は上路ボックスガーダー(L=48.96m)で、全長約212m(4連)の橋りょうです。
東海道新幹線の中でもとても珍しい構造の橋りょうです。また大きなクルーズ船の航路ともなっているため、施工するにあたり長期の計画、検討を要することとなりました。塗装作業用の足場として、下面吊り足場をセーフティSKパネル、上路トラスに組み立てる足場としては抱き込み足場をFRP(絶縁)パイプを使用、またトラス鋼床版及び縦けたの塗装を行うためにFRP(絶縁)パイプにて吊り足場の仮設をしました。
特に苦労した点は、足場資材の搬入出になります。1連目から4連目に向かって仮設を行いましたが、上路ボックスガーダーと上路トラスの吊り足場の高さが6m程度落差があったため、足場資材の上げ下ろしが困難でしたが、ワイヤーを橋りょうに張り滑車を使用して重量物を搬入出をするなどリスク低減に努め無事しゅん功しました。
困難な現場でしたが、安全最優先で施工を行うとともに当社の技術力を発注者に認めていただき、しゅん功時にはお褒めの言葉をいただきました。